第2

背景

申入人は、平成20年に来日以来、一貫して神奈川県内において外国語指導助手(ALT)として勤務してきた。平成20年から平成24年までは横浜市、平成24年から平成25年までは相模原市、平成25年から令和4年までは川崎市の各教育委員会への派遣業務に従事した。

平成28年4月1日付で、申入人の雇用契約は株式会社インタラック関東南に承継された。その後、令和5年4月1日には労働契約法第18条に基づき無期労働契約へ転換された。

申入人は、令和4年3月に横浜市教育委員会への派遣をめぐる紛争を経て、東京地方裁判所において裁判上の和解が成立した結果、令和4年12月7日から株式会社インタラック関東南との雇用契約に基づき横浜市教育委員会へ派遣されている。本申入れは、当該労働者派遣契約の法的地位が申入人の契約上の権利に直接影響を及ぼすことから行うものである。

令和4年4月以降に生じた申入人の雇用関係及び労働者派遣に関する一連の紛争は、現在も東京地方裁判所に係属している。現在係属中の主な事件は次のとおりである。

東京地方裁判所令和7年(ヨ)第21065号
雇用関係存在確認仮処分命令申立事件
(以下「地位保全事件」という。)
東京地方裁判所令和7年(ワ)第17620号
損害賠償請求事件
(以下「損害賠償請求事件」という。)

これらの事件を通じ、申入人には、株式会社インタラック関東南が雇用契約上の派遣元として明示されているにもかかわらず、令和4年12月以降、派遣関連書類及び就業条件等の明示が、株式会社リンクアンドモチベーションの企業ドメイン(lmi.ne.jp)を通じて、「インタラック関東南カンパニー」名義で継続的に発出されていたとの疑義が生じている。

申入人は、当該書類の発出主体、指揮命令権限の所在及び派遣元としての法的主体について一貫した説明がなされていないことから、現在係属中の裁判においてもこれらが重要な争点となっている。

さらに、令和8年5月18日には、株式会社リンクアンドモチベーションが、株式会社インタラック関東南を吸収合併により消滅会社とし、株式会社リンク・インタラックを存続会社とする旨を公表した。

その後、横浜市教育委員会は、令和8年5月27日付で公表した「令和8年度小学校英語指導助手配置派遣業務」契約結果において、契約日を令和8年4月1日とし、契約相手方を株式会社インタラック関東南とする契約結果を公表した。

一方で、国税庁法人番号公表サイトによれば、株式会社インタラック関東南の法人登記は令和8年7月7日付で吸収合併による解散により閉鎖されている。

これら一連の経過を踏まえると、本件労働者派遣契約について、

  • 横浜市がどのような行政上の判断を行ったのか、
  • 当該契約がいかなる法的根拠に基づき継続していると整理されているのか、
  • 及び契約当事者の承継について横浜市としてどのような行政処理が行われたのか

について、監査上確認される必要があるものと申入人は考える。